そうか、もうお彼岸かと思い出させてくれる
赤い花。ヒガンバナが毎年同じような場所に咲きます。
曼珠沙華とも呼ばれますね。北原白秋はこの花を題名にした詩を書いています。その詩『曼珠沙華』は狂気を感じさせる雰囲気に満ちてます*1。それはどの部分といわず、最初から最後までだな*2。もちろん教科書に載るような作品もあるわけだから、狂気と正気のあいだを行き来していた人といってよいのでしょう。
それで思い出したのは、ジョン コルトレーン カルテットのアルバム「Ballads」(1962)のなかの「What's New」という曲の(3:00)辺りの演奏。
狂気と正気、あの世とこの世といったふたつの世界を一瞬にして行き来してしまうような感じのテナーサックスのフレーズ。「もっとバリバリ吹きたい!」「いや、いまはこっち側にいるんだ」みたいな。
https://www.youtube.com/watch?v=qMPdRgYLDDw
お彼岸はお墓参り行きます。そして、帰ってきます。
その他諸々
北原白秋が活躍した大正時代は短いわりにはいろいろな事件があったんだね。政治家の暗殺、治安維持法の制定、第一次世界大戦、関東大震災などなど*3。横溝正史はこの時代の最終ランナーとして昭和になっても大正の雰囲気を纏っていたんだな。
*1:http://hakusyu.net/Entry/14/
*2:詩の解釈についてはネット検索すればいろいろな記事がみられますが、いずれも重苦しい。