しらべはアマリリス

という歌詞はTV『みんなのうた*1でご存じの「アマリリス*2。原曲は器楽曲で作者はアンリ・ギス*3。19世紀のフランス人だ。日本語の歌詞をつけたのは詩人・岩佐東一郎氏。

しかし、この「しらべ」ってところが引っかかるよね。旋律でもなく節でもなく「しらべ」。メロディーでいいんじゃないのっていうと「メロディーでまとめないでください」っていわれそうなので「調べ」てみる。どうやら『日本の伝統音楽においては「演奏する」「調律する」「試奏する」などの意味』*4があるようだな。「調査」「審査」「検査」などは後に拡張された意味なんだ。

こんなことを考えるきっかけは近所で見かけたアマリリスだ。鮮やかな6つの花弁の中央に見える誘うような白い筋が印象的だ。花粉を運ぶものたちもそれに惹かれるに違いないね。うつむき加減の花弁をのぞきこんだら羽根を休めずにはいられないだろう。雌しべの先は中南米原産らしく情熱的に三裂しているのは誰が見てもあきらかだ。ユリのような姿形に騙されてはいけない、ヒガンバナ科なので毒(リコリス)を持っている。

つまり、毒のある美女ってことだ。

おまけ

  • 1882年5月31日から5年間、ギスは若きモーリス・ラヴェル(6歳)にピアノを教えた。
  • マリリスとしても知られる『エール デュ ロワ ルイ 13 世』は、ギスの最も成功した作品の1つです。

〔出典:ウィキペディア

*1:みんなのうた
https://www.nhk.or.jp/minna/songs/MIN196802_01/

*2:Ghys - Air du Roi Louis XIII (Amaryllis)
https://youtu.be/69J61M3GEGQ

*3:Henri Ghys
https://en.wikipedia.org/wiki/Henri_Ghys

*4:調(邦楽用語)(読み)しらべ
https://kotobank.jp/word/%E8%AA%BF%28%E9%82%A6%E6%A5%BD%E7%94%A8%E8%AA%9E%29-1546449
邦楽用語。動詞「調ぶ」の名詞形で、日本の伝統音楽においては「演奏する」「調律する」「試奏する」などの意味。

フライドチキンとビスケットのレシピを

以前に投降したつもりでいたけど忘れていたことに気付いた。

KFCのビスケットはむかしにくらべたら二回りは小さくなっていると思う。

 

●フライドチキンのチリソースかけ:ハニーバター風味で

たしかテレビで紹介されていたニューヨークのカフェのメニュー。チキンもビスケットもメチャでかかった。

■材料(1人分)

フライドチキン(骨なし) 1ピース

ビスケット 1個

ハニーバター:

  バター 大さじ1

  ハチミツ 大さじ1

チリソース 適量

■作り方

  1. バターを柔らかくしてハチミツと混ぜる。最初は1:1の比率から始めて好みの割合を探すと良い。
  2. ビスケットをヨコ二つに割り、両面にハニーバターを塗る。
  3. 2)のビスケットの片方にフライドチキンをのせてチリソースを適量かける。
  4. 残りのビスケットをフライドチキンの上にのせて完成。

 

沈丁花が匂った『私のなかで春がはじける』。

春の歌といえば『Chotto Matte Kudasai』*1だが『Domino』も良いな。どちらも明るさの後ろにさびしさを感じられる曲調が似てるかな。暖かい日差しを顔に受けているが陽の当たらない背中に冬の記憶が残る。

Lucienne Delyle - Domino

新倉美子:ドミノ

Rahsaan Roland Kirk - Domino

ローランド カークが自由すぎる。楽しい。キング オリバーからルイ アームストロング、ライネル ハンプトン、キャブ キャロウェイとつながるエンタテイナーの流れを感じさせるね。それぞれの時代によってエンタテイナーに要求される役割の違いも同時に感じさせる。

60年代の日本では一部のジャズ評論家に彼はゲテモノ扱いされていたね。一方で、高く評価するひとたちもいたわけだ。どちらの立場もずいぶんと針が振り切っているようだな。むしろ観客を楽しませたい気持ちが強かったのではないの。本人がサイレン・ホイッスルやノーズ・フルートを『ギミック』と呼んでいるようだしね*2

Le printemps chante en moi, Dominique,
Le soleil s'est fait beau,
J'ai le cœur comme un' boite à musique

"DOMINO", Lyrics:Jacques Plante

 

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*1:

 

coldmoon.hatenadiary.com

 

*2:『ジャズの前衛と黒人たち』(P82)、植草甚一晶文社、1967
…それからカークが《ギミック》(おもちゃ)と呼んでいるサイレン・ホイッスルやノーズ・フルートなどの使いわけを、寄席芸人風なショー意識でやっているんだと考える人がいる。そうでないことはナマの演奏に接すればハッキリすることであって、それをぼくたちも経験した。…

小春日和と底冷えの日が

交差する今日この頃です。

立冬を越えたとはいえ神宮外苑は紅葉にはまだ早く、陽が差せば川沿いの散策で汗ばむ日も。

変わりやすいのは空模様だけではないようで、

『おろかの殿の仰せ言かな。おっとのこころと川の瀬は一夜にかはる譬あり…』*1

源氏と平家が争った時代は、男の心のほうが変わりやすかったんだ。
「北の方(あきみちの妻)の心ぞ頼もしき」様子は、覚悟を決めたおんなの凄み。

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この『君が代 - 日本(ニッポン)』は

すべての日本代表の応援歌です。

youtu.be

ところで、以前から気になっていたのは

さざれ石の いわおとなりて

という一節で、これがいまひとつスッキリしない。それと言うのも子どものころに「小石が成長して大きな岩となり…」と説明されていたのがいけない。むしろ、『梁塵秘抄』(日本古典文学大系岩波書店)の頭注の

千年に一度地におちつきとまる塵が積もり積もって

という解説のほうがいくらかいいかな。同書の補注「ゐる塵」によると元ネタは白楽天らしい*1

でもこんどは「塵が積もり積もって」の塵ってなんなん? 落語『寿限無』の「五劫の擦り切れ」じゃないかと勝手に解釈させてもらいやす*2。でもって諸説取り混ぜて(ウイルスが変異するように)、「天女が羽衣で岩をひと撫でした塵」が積もり積もってとしたいところでありんす。

単に成長を下から見るか上から見るかの違いなのか。

 

*1:…省略…白楽天座右の銘の「高山モ微塵ヨリ起コル」に原拠…省略…

*2:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BF%E9%99%90%E7%84%A1

今年やって来たのは

初めての啓翁桜。東京の開花宣言と同じ時期に満開になりました。

つぼみから満開までのフォトストーリー。

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ソメイヨシノとか八重桜のような華やかさはないが清楚な姿が魅力なんだな。

ご卒業おめでとうございます。(シンプル!)